『TENET』今はそれでいいのだ
2019年度の瀬戸内国際芸術祭へ行った。瀬戸内の小さな島に様々な作品が展示される。常設で有名なのは草間さんの赤カボチャ。
一番ビックリしたのは、今にも崩れそうなあばら屋の作品。入ったらすごい水量の水が天井から床に向かって落ちてた。衝撃的。他にも何せ作品だらけで忙しいわ、わけわからん表現だらけだわで頭が混乱してくるのだが、途中から楽しくなってくるのだ。
わからんって楽しい、理解出来ないって楽しい。そこから、「わからん」への拒絶反応が減った気がする。
『TENET』
公開当日に見た感想はまさに「わからん」の一言だった。いや、最後はこういう事かと一人でブツブツ言いながら映画館を後にしたものだ。名前もない主人公(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、ある任務の失敗により敵に捕まり自殺をはかるが、目を覚ますと何かのテストに合格していた。そして彼はTENETという謎の言葉と世界を救う新たな任務に就くのだ。ここから一気にわからん。時間を逆行したり順行したり、わんこのようなニール(ロバート・パティンソン)と協力して危機を乗り切ったり。でも、何か凄いって感覚は画面からバシバシ伝わってきた。映画終わった瞬間涙出た。わからんなりに映画をしっかり体験したのだ。ノーラン監督さすがです。
わからんは、わからんまらまでいい。きっといつか自分のピースが揃った時に何か見えてくるだろう。
- TENET
- 2020年作品
- クリストファー・ノーラン監督
- ジョン・デヴィッド・ワシントン主演
- ロバート・パティンソン 他